「視覚支援のメカニズムと自閉症の隠れた特徴」が意味するところ

スケジュールやカレンダーの視覚支援というと、多くの人が「あぁ、あれね!絵カードを見せてあげると、お子さんが生活しやすくなるという」と想像するようになっています。

自閉症のお子さんがいて、しゃべれないとすると、コニュニケーションに絵カードを使わざるをえません。生活支援としてのスケジュールやカレンダーは、まあ親もお子さんも便利だから使っている。私もその程度に考えていました。

家庭用のスケジュールボードやカレンダーボードは、必要ではあるけれど、どの家庭にも合いそうな市販品はありません。みなさん、自作でしたね。「じゃあ、私が作ってあげよう。百円ショップ並の値段じゃできないけど、数千円ならできそうだし。」と始めたのが2015年8月でした。その時は、まだ会社(古林療育技術研究所)のかけらもありませんでした。

たくさんボードを作れば、我が家の手作りの不揃いなボードも標準化が進むだろうという、軽い気持ち。

ボードの試作設計を進める過程で、自閉症児の視覚支援に関しての文献をおさらいしたり、現場の人に意見を聞いたりしました。

直感的には、「スケジュールボードは、お子さんのメモリーそのもの。頭の中と同じ。」と感じていました。ボードで示されたようにお子さんは、動く。お子さん自身も、自分の行動の計画をボード上で行う。まさに、スケジュールボードはお子さんの頭の中ですね。だから、他人の都合で勝手に、頭の中をいじるな! と。

応用行動分析の知識を用いて、視覚支援というものを分析し、それをわかりやすくまとめたのが今回のレポートです。

私も驚きました。こういう原理が働いて、自閉症児者に視覚支援が有効だったのかと。

これは魔力ですよ。

視覚支援のメカニズムと自閉症の隠れた特徴

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視覚支援のメカニズムと自閉症の隠れた特徴
自閉症児をパニックから守っていたスケジュールとカレンダーの魔力

私の会社(古林療育技術研究所)の初製品は

「コバリテ視覚支援スタートキット」

です。

数千円ではなく、数万円になってしまいましたね。ボードだけではなく、カードフォルダー、絵カードも同梱されています。これを買えば、届いたその日から視覚支援を始めることができます。百円ショップやホームセンターに行く必要は激減します。

どの新製品でもそうですが、開発途中にコストアップの壁に何度か遭遇します。うまく回避できて、コストアップしないで良い構造に修正できる場合もあれば、コストアップを受け入れないと安全性や機能性が失われることもあります。

コバリテ視覚支援スタートキットも例外ではなく、何度かコストアップの壁に遭遇しました。それでも開発の手を緩めなかったのは、「スケジュールとカレンダーの魔力」を知っていたからです。

古林 紀哉

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